GLP-1ダイエット注射とは?
GLP-1は、アメリカの厚生労働省にあたるFDA(米国食品医薬品局)、EU(欧州連合)加盟28か国で承認されている肥満治療製剤です。1日に1回、ご自身で皮下注射を行うことで食欲を抑制して摂取カロリーを抑え、その結果、ダイエット効果が期待できます。
トレーニングや無理な食事制限のストレスもなく、基礎代謝アップにより脂肪も分解されやすくなります。
使用薬剤
GLP-1
GLP1 は、もともとヒトの体内に存在するホルモンで、食事を摂取することで小腸から分泌されます。
脳の食欲を司る器官に作用して食欲を抑えたり、膵臓のβ細胞に作用しインスリン分泌を促進し血糖の上昇を抑えたり、胃に作用して食物の消化を穏やかにし血糖値の急上昇を防止する働きがあります。
このため、自然に食事量を減らすことができ、結果的に高いダイエット効果が期待できます。


GLP-1による血糖値コントロール
血糖値の増減に関わる「インスリン」と「グルカゴン」
血液中の過剰な血糖値を下げる働きがあるホルモン「インスリン」。
通常のメカニズムでは、食事により糖が取り込まれると、「グルカゴン」というホルモンを分泌し血糖値が上昇しますが、インスリンの分泌量が増え、血糖値は元の状態に戻ります。
一方、肥満体質の方はインスリンが効きにくいため、血糖値が上がりやすくなります。
そのため、うまく血糖の処理ができず血糖値が下がらなくなると体脂肪の蓄積の原因となり、糖尿病のリスクが高まります。
GLP-1は、高血糖値状態のときに、インスリンの分泌を促して血糖値を下げる働きと、血糖値上昇に関わるグルカゴンを抑える働きで血糖値をコントロールします。GLP-1を継続して摂取することにより、体内のGLP-1濃度が上がるため、その結果、太りにくい体質へと導きます。
GLP-1ダイエット注射の効果
自然に食欲を抑える
「GLP-1」には、食欲中枢に働きかけて自然に食欲を抑える効果があり、少量食べただけで満腹感が得られるため、食間も空腹感を感じにくくなります。
太りにくい体質になる
摂取を継続することで体内のGLP-1 濃度が上がり、結果、無理なく太りにくい体質になります。
体脂肪をつきにくくする
食べたものが胃から小腸へ移動するのを遅らせる作用があるため、ゆっくり食べていることと同様になり、血糖値が急上昇するのを防ぎます。 その結果、体脂肪がつきにくくなります。
内臓脂肪の燃焼を促進
内臓脂肪は年齢とともにお腹周りにつきやすく、様々な健康へのリスクとなりますが、GLP-1は内臓脂肪の分解と燃焼を促進する効果があり、基礎代謝も向上します。
こんな方におすすめです
- 痩せたくても食欲を抑えられない方
- 間食・夜食がなかなかやめられない方
- 痩せてもリバウンドをしてしまう方
- 多忙で運動を継続してできない方
- 過食気味で一度に食べ過ぎてしまう方
- 短期間で痩せたい方
- 生活習慣病を改善したい方
- 内臓脂肪が多くメタボリック体型の方
施術の流れ
診察室にて体質・食生活などについてお伺いし、その後、検査のために採血を行います。
初回はカウセリングと採血のみとなりますので、改めてご来院ください。
注射器をお渡しし、投与量と使用方法をご説明します。ご不明な点がございましたら、ご遠慮なくお尋ねください。
ご自宅で自己注射を行っていただきます。
1日1回、太もも、上腕、腹部のいずれか皮下に同じ時間に注射してください。
1週間後程度を目安に再度ご来院いただき、副作用を確認します。
問題なければ継続していただけます。
通院ペース
最初の1か月は2週に1回。その後慣れた時点で1か月に1回
治療期間の目安は4~13か月ほど
※用量と期間は、治療経過により判断します
副作用・リスク・注意事項
副作用
胃のむかつき、吐き気、嘔吐 、 食欲不振、倦怠感、 便秘、下痢など
副作用はGLP-1治療を始めた初期に起こりやすく、体が薬に慣れるにつれて軽減していきます。
※上記は一時的なものですが、長引く場合にはご遠慮なく当院へご相談ください
リスク・注意点
次の患者様は治療を受けることができません。
- 未成年の方
- 70歳以上の方
- 妊娠中・授乳中の方
- 他のGLP-1受容体作動薬(ビクトーザなど)をお使いの方はGLP-1と併用できません
- 基礎疾患(糖尿病、甲状腺疾患、膵臓疾患)のある方は受けられない場合があるので必ず事前にご申告ください