Dr.Hiromiの美容コラムDr.Hiromiの美容コラム

Column #9 2019/07/17

にきび

汗をかきやすい時期になりました。最近ニキビができやすいなと感じている方も多いのではないでしょうか。
実はニキビにも種類があり、原因もそれぞれ違います。あなたのニキビがどのタイプなのかをまず知ることが必要です。正しいケア方法を知り、ニキビのないキレイな肌を保ちましょう。

「ニキビ」について、どこまで知ってる?

ニキビ と一言でいっても、ニキビが出来た年齢層、出来る場所、そしてニキビの進行度など、その種類はさまざまです。今、鏡に映っているニキビにはどのような特徴があるのでしょうか。

ニキビのタイプは、大きく2種類

まずは、年齢層で分けて考えます。人の体は、子供、思春期、そして大人へと、色々な変化をしています。その中でもニキビができやすい年齢層は、思春期と、成人後の大人です。

思春期ニキビとは

思春期ニキビは、小学校の高学年から中学生頃にできることが多いニキビです。最も悪化しやすいのは高校生の頃で、その後徐々に治まっていきます。この年代は成長ホルモンや性ホルモンの分泌が増え、体が子供から大人へと変わっていく時期です。結果として皮脂の分泌量が増え、毛穴がつまりやすくなります。

大人ニキビとは

20歳前後から増え始めるのが、大人ニキビです。中には、思春期ニキビからそのままニキビが治らず、大人になっても続く人もいます。大人ニキビは思春期ニキビとは違い、主にストレスや睡眠不足、食生活の乱れなどの不規則な生活が原因でホルモンバランスが乱れることにより皮脂の分泌量が増え、ニキビとなって現れてきます。また、肌の乾燥や誤ったスキンケアなど肌機能の低下により肌のターンオーバーが正常に行われなくなるのが原因です。

ニキビの症状、できる箇所もいろいろ

一見するとどちらも「ニキビ」なのですが、実は思春期ニキビと大人ニキビには、それぞれ症状、発生箇所に違いがあります。

思春期ニキビは、ある一定期間を過ぎれば症状が治まっていきます。できやすい箇所としては、主に額や鼻周辺、つまりTゾーンと呼ばれる部分など、皮脂腺が多い場所にみられます。
一方の大人ニキビは、生活習慣と大きく関係していることから、何度も繰り返し起こる可能性があります。できやすい箇所としては、口やあごの周り、フェイスラインなどUゾーンと呼ばれる部分に多くみられます。

ニキビのできる経過

では、ニキビはどのように出来てしまうのでしょうか。

毛穴の奥には皮脂の分泌腺があり、本来はそこから毛穴を通って、皮脂は皮膚の外へ排出されます。皮脂がスムーズに毛穴から排出されている状態ならば、ニキビはできにくくなります。
しかし、さまざまな原因により過剰に皮脂が分泌されて毛穴をつまらせることになると、ニキビはできやすくなるのです。

その理由は、毛穴に潜むアクネ菌。

本来は毛穴から排出されるべき皮脂がどんどんたまっていくと、皮脂を栄養とするアクネ菌がさらに増え、毛穴に「栓」をした形になります。これがニキビです。では、ニキビのできはじめから炎症を起こすまでの経過を、それぞれの段階の特徴とあわせてみてみましょう。

初期のニキビ

白ニキビ
白ニキビ
毛穴に皮脂がたまりはじめると、毛穴が白く盛り上がった状態(面ぽう)になります。角質が厚く硬くなり始めたら、ニキビができ始めていることになります。

中期のニキビ

黒ニキビ
黒ニキビ
先端が黒くなったニキビです。毛穴が開き、皮脂が酸化して黒くなっています。
白ニキビよりは進行した状態ですが、炎症が起きていないため腫れや痛みはありません。

赤ニキビ
黒ニキビが悪化した状態で、炎症がみられます。赤く腫れて痛みも伴います。

末期のニキビ

黄ニキビ
黄ニキビ(化膿ニキビ)
赤ニキビがさらに悪化した状態で、強い炎症を起こし、黄色の膿がみられます。
ニキビはそのままにしておくと、悪化していきます。ますます治りにくくなったり、にきび跡が残ってしまったりすることもあるので、早めの対処をおすすめします。

ニキビを防ぐ方法は?

日常生活を改善することで、ニキビの発生を防ぐことができます。生活習慣やスキンケアを見直し、ニキビのできにくい肌を目指しましょう。

正しいスキンケア

洗顔料をしっかり泡立て優しく洗い、肌をこすらないようにします。洗顔料が残らないように丁寧に洗い流しますが、洗いすぎも肌には優しくありません。毎日朝晩の洗顔のほかに、汗をかいたら洗顔するか、タオルでよく拭きましょう。
洗顔後の保湿はノンコメドジェニック化粧品を使用するとよいでしょう。化粧水の後に、保湿効果の高い美容液、乳液、保湿剤を使用しましょう。外出時は紫外線対策を忘れずに。
また家に帰ったらなるべく早めにお化粧を落とすこともポイントです。

食生活の改善

脂質や糖分は皮脂の分泌を活発にするため、取り過ぎには注意し、栄養バランスの取れた食生活を心がけましょう。

生活習慣の改善

睡眠は、お肌にとってとても重要なケアです。正常な肌サイクルを保つためにも、十分な睡眠を取りましょう。またストレスもニキビの原因の一つです。リラックスできる時間を意識的に取り入れてみましょう。

髪型や服装

髪型や身だしなみも、気を付けたいポイントです。例えば髪に付けたスタイリング剤が肌に当たってしまうと、刺激になってしまいます。
また、額にできたニキビを前髪で隠そうとすることは、かえってニキビを悪化させてしまうことも。できれば、顔にかかりにくい髪型や服を選ぶとよいでしょう。

それでもニキビが出来てしまった!対処法は?

セルフケアで十分に気を付けていても、ニキビが出来てしまうことがあります。

セルフケアでの注意点

できたニキビは、ついつぶしてしまいたくなりますが、これは衛生上よくありません。ニキビをさらに悪化させ、跡を残すこともあります。炎症がひどい場合には、皮膚科医の診察を受けましょう。

このニキビ(跡)何とかしたい!治療法は?

ニキビには、医療的な「治療」が有効です。ニキビそのものはある程度の期間が過ぎれば自然と無くなることもありますが、問題はその跡です。当クリニックでのニキビ・ニキビ跡への治療をご紹介します。

ケミカルピーリング
皮膚に薬剤を塗布して古い角質や毛穴のつまりを取り除きます。皮膚の新陳代謝が高まり、新しい肌の再生を促進することでニキビ・ニキビ跡、くすみ、シミ等が改善されます。副作用が少ないのが特徴です。

ケミカルピーリングについてもっと詳しく知りたい

フォトRF
フォトRF(SR)とは、光エネルギー(SR)と高周波エネルギー(RF)を組み合わせたレーザー施術のことです。光エネルギー(IPL)は、表皮のメラニンやヘモグロビンに反応して、シミ・くすみ・ニキビ跡・赤ら顔を改善します。また、高周波エネルギーがコラーゲンの生成を促し、肌のキメやハリを整えます。

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ビタミントリートメント(イオン導入)
ビタミンAやCなどの有効成分をイオン化し、肌の深部まで浸透させる方法です。皮脂も抑えられ、くすみのない、キメのある肌に改善します。

ビタミントリートメントについてもっと詳しく知りたい!

エンビロンスペシャルトリートメント
肌表面の余分な皮脂や毛穴の汚れを取り除いたあと、超音波導入とイオン導入を同時に行うことで、ビタミンAとビタミンCなどの有効成分をお肌の深部までさらに効率よく浸透させます。ダメージのある肌を修復することでニキビ跡の色素沈着が改善され、ニキビのできにくい肌へと導きます。

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まとめ

「ニキビ」と一言でいっても、「思春期ニキビ」「大人ニキビ」がありますし、ニキビにも進行度があります。ある程度の時間が経てば消えることもありますが、可能ならば「出来てほしくない」ですよね。ニキビができる原因は何なのかを知り、その原因を改善していくことにより、ニキビのできにくい肌にすることができます。
それでも出来てしまったニキビには、跡を残さないためにも早めに対処することが大切です。ニキビ跡が残ってしまったら、適切な治療を受け、キレイな肌を取り戻しましょう。